生後12〜18ヶ月の離乳食完了期(ぱくぱく期)：発達に合わせた食事の進め方

離乳食の完了期は、赤ちゃんが家族と同じ食事を楽しむための重要なステップです。

生後12〜18ヶ月の発達に合わせて、適切な食事を提供する方法や具体的なレシピ、注意点について詳しく解説します。

離乳食後期との違いや栄養バランスを考慮した食事プランも紹介し、健やかな成長をサポートするためのヒントをお届けします。

赤ちゃんの食事をもっと楽しく、健康的に進めるためのガイドを一緒に見ていきましょう。

生後12ヶ月〜18ヶ月の発達の特徴

身体的発達

生後12ヶ月から18ヶ月の間、赤ちゃんは急速に身体的な発達を遂げます。この時期の主な特徴として、以下のようなものが挙げられます。

歩行や走ることができるようになる：多くの子どもは1歳前後で歩き始め、18ヶ月頃には走ることができるようになります。バランス感覚や筋力が発達し、活発に動き回ります。
手先の器用さが向上：スプーンやフォークを使って食べることができるようになり、自分で食べる意欲も高まります。指先の細かい動きが発達するため、小さな物をつまむことも上手になります。

認知的発達

この時期の認知的発達も目覚ましいです。

言葉の理解が進む：簡単な単語を話し始め、「ママ」「パパ」「バイバイ」などの言葉を覚えます。言葉の理解が進み、簡単な指示に従うことができるようになります。
好奇心旺盛：周囲の物事に強い関心を持ち、探索活動が増えます。絵本を見たり、おもちゃで遊んだりすることが大好きです。

社会的・情緒的発達

社会的および情緒的発達も重要です。

自立心の芽生え：自己主張が強くなり、自分でやりたがる行動が増えます。これにより、食事の際も自分で食べたがることが多くなります。
他の子どもとの交流：他の子どもと一緒に遊ぶことを楽しむようになり、模倣行動を通じて学びます。

完了期の離乳食とは

完了期の定義

完了期の離乳食は、一般的に生後12〜18ヶ月の間を指します。

この時期は、乳児期から幼児期への移行期であり、固形食を取り入れ、家族と同じ食事を楽しむ準備を進める重要な時期です。

完了期の離乳食の目的

完了期の離乳食には、以下のような目的があります。

固形食への移行：咀嚼力を養い、固形食に慣れさせることが重要です。柔らかいものから少しずつ固いものへとステップアップします。
栄養バランスの確保：主要な栄養素をバランスよく摂取し、健康な成長をサポートします。
食事の楽しさを学ぶ：食事の時間を楽しみ、さまざまな食材に触れることで、食への興味を育てます。

【離乳食の後期と完了期の違い】

後期（生後9〜11ヶ月頃）：固形食に慣れ始め、食材は柔らかく細かく刻んだものが中心です。手づかみ食べが始まり、スプーンの使用も徐々に進める時期です。

完了期（生後12〜18ヶ月頃）：固形食を主に取り入れ、家族と同じ食事を食べられるようになります。食材の形状や調理法が大人のものに近づき、自分でスプーンやフォークを使って食べることが多くなります。

【子どもの発達と離乳食の関係】

生後12ヶ月〜18ヶ月の発達と離乳食の関係

この時期の赤ちゃんの発達は、離乳食の進め方や選ぶ食材にも影響を与えます。

発達の段階に合わせて、適切な食事の提供や食事の進め方を考慮することが重要です。

手先の発達

歩行や手の器用さ：歩行や手の器用さが向上するこの時期には、指でつまんで食べられるような柔らかい食材や、スプーンを使って食べやすい食事を提供します。また、自分で食べる意欲が高まるため、指食や自分でスプーンを持って食べる練習をサポートします。

認知的・言語的な発達

言葉の理解や発話：言葉の理解が進むこの時期には、食事の際に食材の名前や食べる行動に関する言葉を積極的に使います。食べ物の名前や味の説明を通じて、子供の食事への興味を促進します。

社会的・情緒的な発達

自己主張や他者との交流：自己主張が強くなるこの時期には、食事の選択や食べる量に関しても意見を持ち始めることがあります。子どもの意思を尊重しつつ、栄養バランスの取れた食事を提供することが大切です。また、家族や他の子どもと一緒に食事を楽しむ機会を設けることで、社会性を育みます。

完了期の離乳食の進め方とポイント

食事の環境づくり

食事のルーチン：定期的な食事の時間を設け、食事の前後には手洗いや顔を拭くなどの習慣を定着させます。食事の時間を楽しみにするような雰囲気を作ります。
食事中のマナーとルール：食事中の携帯電話やテレビの使用を避け、家族での会話を楽しむようにします。また、食べ物の持ち方や食べ方など、基本的なマナーやルールを教えます。

食事への関心を高める方法

自分で食べる意欲を育てる：食べ物を手でつかんだり、スプーンを持って自分で食べることを奨励します。食事を楽しい経験として捉えることで、子供の食への関心を高めます。
遊びながら食べる工夫：食事を楽しい体験にするために、色や形の違う食材を使ったり、食べ物を積み木のように組み合わせたりする遊びを取り入れます。

離乳食の具体的な内容

基本的な食材とその調理方法

主食
- ご飯：柔らかめに炊いて、小さく握ったおにぎりにする。手づかみで食べやすくなります。
- パン：耳を切り落とし、小さくちぎって提供。バターやジャムを少量塗ると風味が増します。
- パスタ：小さく切って茹で、トマトソースやクリームソースと和える。柔らかく仕上げることがポイントです。
タンパク質
- 肉：鶏肉や豚肉は細かく刻んで調理。ミートボールや鶏そぼろなど、噛みやすくアレンジします。
- 魚：白身魚を蒸してほぐす。鮭など脂の多い魚はオーブンで焼いて提供。
- 大豆製品：豆腐は柔らかく煮る。納豆は刻んでご飯と混ぜると食べやすいです。
野菜と果物
- 野菜：にんじん、かぼちゃ、ブロッコリーなどを柔らかく煮る。スティック状にすると手づかみしやすくなります。
- 果物：バナナ、りんご、みかんなどを小さく切って提供。ヨーグルトと混ぜても美味しいです。
乳製品
- ヨーグルト：プレーンヨーグルトに果物を混ぜる。砂糖は控えめに。
- チーズ：小さく切っておやつに。プロセスチーズやカッテージチーズなども利用。

食事のバランスと栄養

栄養素のバランス

主要な栄養素
- タンパク質：肉、魚、大豆製品、乳製品から摂取。筋肉や組織の成長に重要です。
- 脂質：バター、オリーブオイル、魚に含まれる脂質。エネルギー源として不可欠です。
- 炭水化物：ご飯、パン、パスタなど。活動エネルギーの主要供給源。
- ビタミン：野菜や果物から摂取。免疫力の向上や体内の調整機能に重要。
- ミネラル：カルシウム（乳製品）、鉄（肉類、豆類）など。骨の発育や血液の生成に必要です。
一日の摂取量の目安
- 一日の食事は主食、主菜、副菜をバランスよく摂ることを心がけましょう。具体的な量は個々の成長や活動量により異なりますが、適切なバランスを意識することが重要です。

アレルギーと注意点

アレルギーの予防と対応策
- 新しい食材を試す際は、1種類ずつ少量から始め、様子を見ながら進めます。アレルギー反応が出た場合はすぐに医師に相談。
- 食物アレルギーのリスクが高い食材（卵、乳製品、ナッツなど）は特に注意して導入します。
新しい食材を試す際の注意点
- 初めての食材は午前中に試し、アレルギー反応がないかを観察します。